闘いがようやく終わる。綱からみんな離れる。合計1時間近くも綱引きをしているのだから、さすがに綱はもういいという感じか。広場を照らす投光器の明かりが綱に当たる。
午前0時30分を回っている。広場には子供から大人までが名残惜しそうに残っている。勝利の余韻か悔しさの余韻か。
戦いの後は後片付けである。「東」は再び綱を担いで公民館に運ぶ。どこまでも過酷な立場を強いられる「東」である。
一方の「西」は路地の隅に置いただけだった。「西」は最後まで楽ちんなのである。